ヘブバン断章「遠い海の色」クリア感想。断章及び石井色葉の交流のネタバレ含みます。メインストーリー第4章前半クリア後の続きの内容でした。石井色葉の交流ストーリーと日毎に感想書きます。
ストーリーまでの石井色葉との交流の話
石井色葉というキャラは色が常人とは違う知覚で見えているアーティストで、色がわからないことをビハインドとはとらえておらず、自分だけの世界を描くことに熱中しているキャラでした。そして今回のストーリーでは真実を知ったいろっち(石井色葉のニックネーム)が、自分という答えを見つける話かつ、過去について分かる話でした。
交流に関しては、最初月歌とあったときには常人とは色が違う色に見えるのが分かる話でした。食べ物の話で全然違う色に見え、色を知識でしか知らないと言います。
普段目にしているものの色が分からない世界…しかも本当の黄色や青や赤が分からないと。色を周りと同じ色で識別できないということにどんな心境なのか…それでも前向きなのは凄いですね‥
交流2回目。芸術は爆裂だと言い、本物のキャンサーを描きたいと言います。そして描いたのが月歌とキャンサーのケンタウロス…(笑)いろっちが自分だけの世界を楽しんでいるのが伝わってきますね(*´∇`*)
交流3回目。いろっちは自分の正体がナービィであるという疑いを持ちます。
この時は展望台の話を聞く前で確信に変わっていないので、真実を見せて欲しいと言います。
それに対しての月歌の回答。
仲間を信じる月歌。月歌自身もユッキーやユイナ先輩に支えられてますが、持ちつ持たれつでこの答えを出すのは本当エモいですね…(*´∇`*)
そして31Dに協力してもらい、空を描きたいから絵の具の材料を集めたいと言い、みんなの気持ちが伝わってきて、いろっちが仲間を信じれるようになります。31Dの仲の良さが伝わってくるいい話でしたね…ですがそれでも迷いがあり、描きたいことに対してどうすべきか分からない状態でした。
そうして断章に話が続きます。
プロローグ。めぐみんが去ったことが確定しました。それでも月歌は仲間想いでめぐみんが帰ってくることを信じます。月歌の仲間を大切にしたい想いが伝わってきます…月歌にとっては大事なことだから…(ó﹏ò。)
めぐみんが去ったことを聞いていろっちは月歌のもとを訪れます。そして月歌に自分自身がナービィであることを確信し、真実を聞こうとします。そして真実を知ったいろっちは自分自身が分からなくなり、色がモノクロに見えるようになります。
世界はこんなにも味気ないものと。色が分からない中でもビハインドで前向きだったのに、それが無くなり絶望しているのが凄く伝わってきますね‥
そしていろっちが31Dで戦うのが難しいと考えた月歌は、司令官に相談しに行きます。月歌がいつものテンションで相談している時に、タマが月歌のことをクレイジーと言います。ネタシーンですが、クレイジーであるということは月歌らしく凄くいいなと感じました(笑)ナービィであるという真実、それを知ってでも立ち直り、周りを支えるには精神力がよほど強くないか、クレイジーであり常人とは少し違わないと中々難しいことだと思います。クレイジーであることはプレイヤーからしてもストーリーを読むときに、ネタが面白かったりと楽しめる要素もありますし…(*´∇`*)
司令官は月歌の話を聞き、真実を知った人は三ヶ月の検査期間に戻すことになると言います。
軍としてはこう対処しなくてはならないと。しかし月歌は感情のある人であると考え、それでも戦おうと決意したと話します。その想いが届いたのか、三日間は猶予をくれた司令官。司令官としての立場、言わないといけないこと、そして個人を大事にするために相手の話を聞いて妥協点を探すこと…司令官の苦労や考え方が伝わってきてエモいですね…(´;ω;`)
許可を得て、三日間一緒に過ごす事になったいろっち。いろっちは寝るところでめぐみんのベットを借ります。その時の台詞。
いろっちからはナービィである真実の残酷さが伝わってきますし、月歌はめぐみんがいつか戻ってくると信じて前向きなことが伝わってきます。一緒に戦ってきて、戦友でもあるし何より真実を知っても苦悩や喜びを分かち合ってきた仲間だからこそ…めぐみんがいる時も話を聞こうと色々と努力したり、めぐみんを追いかけず、いつか戻ってくると、仲間を信じていて凄くエモいです…。゚(゚´Д`゚)゜。
そしてユッキーも自分の選択肢としていろっちに別の提案をします。
真実を知ってしまったからこそ、それを忘れて人間として生き、やり直す方法。辛い現実に直面している中、これも方法としてありだと思います。真実から逃げることにはなりますが、残酷さを忘れてそのように生きた方が楽かもしれません。三日間一緒に過ごして決めたいといろっちは言います。
1日目。31Aは朝から部隊長が音楽流さないと起きない、会話も賑やかといろっちは楽しんでます。戦闘シーンではカレンちゃんと意気投合したり。
カレンちゃんの面倒見のよさが出ていますね…芸術という点で繋がりが発生し、いろっちを元気付けしようとしています。
芸術好きだからこそ、何気ないカレンちゃんの一言でもいろっちのモチベアップがあります。カレンちゃんなりの色が分からないいろっちに対しての言葉ですね…(ó﹏ò。)
夜。月歌が思い付きでいろっちが色が分からないからこそ、触ったら気持わる!ってなるもの買ってくる選手権しようと言います。遊ぶところは遊び、戦闘では戦果をしっかり上げる。31Aの良さに気付き、お店の中で品定めしている時はわくわくして、これまでの自分に戻ったといろっちも楽しんでいるのが伝わってきます。こういう部分も月歌がクレイジーだからこそ、出来る行為なのかもしれませんね‥
そしていろっちは自分の過去について話します。
生まれた時から見えるものは真っ暗で無色だったこと。
そのため、普通の子供に出来る事は難しかったこと。
母親は怒ってばっかりで、褒めてもらえなかったこと。
母親は宇宙を観察するお仕事で、母子家庭であり、仕事は激務だったので手放されたこと。
そして父方の叔母の元で暮らすようになったこと。
街全員が家族みたいな土地で、小学校も全学年足しても20人もいなくて、みんな優しかったこと。
叔母はワイルドな芸術家で、色々なことを教えてくれたこと。
その中でも大事にしてきた言葉があり、「人間はやりたいことをするために生まれてくる。だからやりたい放題生きればいい。」と言われたこと。
その言葉に救われ、それまではずっとやるべきことが目の前に提示され、それをプレッシャーの中絶対にクリアしないといけなかったのにその言葉を聞いてから、生まれて初めて心が晴れやかになったこと。
そして真っ暗だった世界が色づき始めたこと。
食べているものに色がつき、叔母は本来の色を教えてくれ、みんなが見えている色とは違うことが分かったこと。
みんなはそれを変だと思わず面白い奴だと笑ってくれたこと。
そしてそれをいろっちなりの色として解釈したこと。
いろっちの色でしか描けない世界があることに気付いたこと。
だから絵を描くことにしたこと。
祖母にシチューの絵を褒めてもらい、初めて自信が持て、好きに生きていいんだと嬉しかったこと。
いろっちにとって色が見えないことの辛さ、色が見えるようになりそれが常人と違っていても、自信を持てるようになる話でした。色が見えないことが子供の時からあると周りと楽しく過ごそうとしても、何かしらの行為をしようとしても周りが子供ということもあり、理解を得れなかったり、当たり前に出来る事ができなかったり…母親にも褒めてもらえない…辛い環境だと思います…(ó﹏ò。)
しかし叔母の元で暮らすようになり、周りが優しかったり、祖母の一言の「人間はやりたいことをするために生まれてくる。だからやりたい放題生きればいい。」という教えで変化があります。周りに受け入れてもらえたというのも嬉しかったでしょうし、常人にとって当たり前の事をクリアしなくても、自分が思うように生きればいい、出来ないからそれをプレッシャーに思う必要はないというのがこの教えから伝わってきて、いろっちが自分自身の存在を好きになれて世界が色づき始めて凄くエモいですね…(*´∇`*)
そして描いた絵も褒めてもらい、初めて自信が持てたと。ずっとやるべきことをクリア出来なくて自信なかったいろっちが、やっと自信持てるようになり絵を描くことが支えになったこと…いろっちにとって絵を描くことがどれだけ大事か伝わってきます…(*´ω`*)
だけどナービィであることが分かり、自分が偽物であることが分かり、どうするべきか分からなくなっています…
2日目。朝食の時に香りでコーンポタージュが分かるシーンがあります。
シチューがいろっちにとって思い出深い食べ物だったので、香りでわかったのでしょうか。そうだとするとエモいですね…(´ω`)
戦闘シーン。カレンちゃんはいろっちを昨日と同じで色々と面倒を見てくれます。
そしてつかさっちが疑問を持ちます。
殺人鬼なのに面倒見がいいことなんてあるのか。月歌はそれは逆で面倒見がいいから殺人鬼になったと言います。それはかれりんの事件の真相で知ったと。殺人鬼は人を殺めるからそう言われますが、人を殺めるにはよほどの理由がないとできません。それだけ誰かを好きだったり、何かしらの強い想いがあるからこそ、それを守るために結果としては間違いかもしれませんが、行動しています。カレンちゃんは人を殺すことに特化してますが、元々はかれりんと友達を守るために生まれた人格です。そういったこともあり、面倒見はいいのではないかなと思います…
夜。みんなと過ごすことで刺激を受けているといろっちは言います。何かの感覚が高まり、それがテッペンで弾けそうと。その時、描きたいものを描けるようにしておきたいと言います。ですが猶予期間は後1日しかありません。月歌は色々と考えます。そして海に出るから、みんなで波打ち際を走って青春を謳歌することに決めたと。ですがいろっちは乗り気しません。
海にいい思い出がないと。しかしカレンちゃんに叱咤激励され、海に行くこと決意します。カレンちゃんずっと面倒見がいいですね…(ó﹏ò。)
その後。月歌がいろっちに話をしに行きます。
恐れていたのは海ではなく、何をか分からない状態だったと。母親が平静でいてくれたことはなかった、しかし海の思い出を月歌達がいい思い出に塗り替えると約束します。月歌にとってはいろっちも仲間で、前に進んで欲しいから背中を押そうと頑張ってますね…
3日目。戦闘シーン。いろっちは自分の答えを出せずに迷っています。
仲間たちの元に戻れないと言ういろっち。しかしタマはそんなことは決してないと言います。一緒に寝起きし、同じ釜の飯を食べ、たくさんの訓練と実戦を経て、今日まで生きてきた…私たち31Aもそうで、それだけでここまで結束したと。めぐみんを失い、同じ繰り返しが起きないように、そしてめぐみんからもタマに救世主になってほしい(誰かを救う存在になってほしい)と言われているのもあり、説得しようとします。タマがこの発言をするのは凄くエモいシーンですね…(ó﹏ò。) 前までタマがこういった強い発言をするシーンはあまりありませんでした。めぐみんの存在がどれだけタマにとって大きい存在であったか再度分かりましたね…(´;ω;`)
月歌もこの戦いにおいて仲間はもう家族みたいなものと言っています。誰かが誰かを支えること。そして家族はいろっちにとっては叔母の元で暮らした時に、町全員に感じたこと。繋がりが深い言葉で、いろっちにとっては思うことも多かったのだと思います…
ボス戦前。海の匂いでいろっちに変化があります。
ドカンと弾けそうなのは芸術的なものではなく、とんでもなく勘違いをしていた気がする、予感がすべていいものだとは限らない、ひたすら惨めで酷いものかもしれない…恐いと言います。過去の話をし、そして海というキーワード、匂いで全て思い出しそうと。一つ不思議だったのが、この思い出しそうなのが自身による記憶の封印なのか、軍により操作があったのか(母親の仕事の関係で)、それともナービィに人格を入れるのは完全ではないのか…交流前にも描きたいものは空ではなく別のものと言っていたこと、絵の具で青色用意していたことから海を描きたいのかな?と思っていたので、何かしらの思い入れは最初からあったのでしょうが…
そして、いろっちに我慢出来なくなるカレンちゃん。
アイデンティティすら失った姿こそこの世で最も惨めだと。今のいろっちからは何も伝わってこないと。
カレンちゃんにも何もない、何もないところからただ他社を殺すために生まれてきた人格、だからこそプライドが必要だったこと。朝倉がちやほやされている影で、ひとりいかに綺麗に相手を屠るかそれだけを考え続けていたこと。孤独で、ずっとひとりで刃を磨いてきたこと。
芸術も黙々とキャンバスに向かい、孤独ではないのか、周りに仲間がたくさんいてちやほやしてくれるのか、いろっちは違うのかと。
絵を描くことが好きで自分の自信に繋がっていたいろっち。そのアイデンティティを失い、前に進むことを恐れています。それをカレンちゃんは叱咤し、芸術とは黙々と頑張ることで、周りがちやほやしているからやっているのかと。自分というものがないのかと怒っています。何故ならカレンちゃんもずっとひとりだったから。殺人鬼という人格を与えられ、他には何もないまま生まれてき、自分というものを保つためにプライドが必要だったと。朝倉がちやほやされている中、ずっとひとりでどうしたらいいか考えてきて、自分が生まれてきてやらないといけないことに対して、せめてプライドを持って生きることで、自分に対して価値を与えようとしています。カレンちゃんなりに自分の人生を考えた結果はエモいですね…(´;ω;`)
そして、カレンちゃんの想いを聞いたいろっちは決意します。
自分はナービィだから、本当のいろっちではないかもしれないけど、元の自分(ナービィである真実を知る前のいろっち)は、孤独にキャンバスに向かっていた、その自分まで捨てることなんて出来ないと。捨てることは自分にとってあまりに可哀想だと。その思い(心に秘めた気持ち)が今の自分に重なったと。だから前に進むと決めます。
いろっちにとって、絵を描くことが自分のためにしてきた、それは与えたれた感情だとしても、そこからの行為に関しては自分の意志でやったと。それは捨てたくない、自分というものを取り戻せてエモいですね…(ó﹏ò。)
このシーンではカレンちゃんの想いを聞いて月歌だけではなく、つかさっちも感動してます。仲間を支えたい月歌の気持ち、かれりんを支えると決めたとつかさっちの気持ちが伝わってきます…(´;ω;`)つかさっちのこういう部分をかれりんは好きになったのかもしれませんね‥(*´ω`*)
戦闘後、海のシーン。海についたかれりんは、つかさっちに対して想いを伝えます。
つかささんなら、海に連れ出してくれたと思うと。かれりんがつかさっちのことを好きになったと分かるシーンですね…もしかしたら、カレンちゃんの想いを聞いてつかさっちが感動してくれたことに対して、何か思うことがあったのかもしれません…(*´ω`*)
そして海を見たいろっちは真実を思い出します。
小学校に上がる前の記憶を思い出したこと。
母は誰もいない季節外れのだだっ広い海に連れ出してくれたこと。
そこで母親は、「どうしたらあなたと一緒に生きていけるの…!!」と取り乱して泣いたこと。
母親は宇宙からの飛来物を観測していたこと。
平和な時代だけど、こうなることを予見していたこと。
飛来物を解明する激務と子育ての両立は難しかったこと。
辛いのは母親で、一緒に暮らしていけないこと、自分に対して怒り続けるしかなかったこと。
いろっちは自分が充分愛されていたことを思い出して、自分が一番卑怯で、本来感謝すべき母親を怒ってばっかりで、一方的に怒られていたと思い込んでいて、叔母に救われたように記憶をすり替えていたこと。
生んでくれて感謝と。
そして海の色が見えるようになります。
こんな綺麗な色は初めて見たと、この記憶を大事にして生きたいと。
いろっちにとって辛いと思っていた母親との記憶は、真実は逆で母親の方が辛く、いろっちを愛していたと。飛来物を解明する激務さえなければ、こうなっていなかったでしょうが、人類のために仕事を頑張っていたこと。母親にとっては、飛来物を知ってしまったからそれを無視して子供を育てるか、仕事を優先して人類のために貢献し、子供を育てるのをどうすべきか選択肢があり、後者を選んで凄く葛藤があったと思います。そして母親はいろっちのことを考え、叔母の家に預けます。いろっちも子供だったから、その時は母親の気持ち、そんなこと分かりません。だからこそ、叔母に救われたと思っていました。
しかし、母親の気持ちを思い出し、自分が卑怯だったことに気付きます。記憶を思い出すのが恐いと言っており、どのように記憶が消えたか分かりませんが、いろっちにとっては忘れたいほど辛い記憶だったのだと思います。もしかしたら母親と海の記憶を覚えていたのかもしれませんが、自分の心を守るために忘れて、叔母の記憶をよくするためにどこかに隠していたのかもしれません。母親と海のシーンには色が付いてますし…だからこそ、たわごとだった、記憶をすり替えていた、卑怯だと言ったのかもしれませんね‥
そして海の色が見えるようになります。あの時は真っ暗でただうごめいて、恐かったのに、ものすごく鮮やかでこんな綺麗な色初めて見たと。今回ナービィという真実を知ったとき、辛かった幼い頃は2回とも自分の中に救いがあってから色が付いてます。どれだけのストレスが2回ともあり、そして真実がどれだけ救いになっているのか色が付くという表現からいろっちの気持ちが伝わってきてエモいですね…(´;ω;`)
前に進むことをカレンちゃんに背中押され、前に進んだ結果海を見て過去を思い出し、そうして本物の気持ちに気付き、自信のなかった自分が愛されていたことが分かり、母親という存在がいろっちの中でどれだけ大きく、そうしてこの記憶を大事にして31Dに戻ると。深くていい話でしたね…(ó﹏ò。)
エピローグ。司令官から話があります。
石井色葉が31Dに復帰してくれて、治療してくれてありがとうと。司令官も好き好んで再教育して対処したいわけではないというのが伝わってきますね…(*´∇`*)
そして、いろっちのシーンでイベントは終わります。
母親といった海、31Aのみんなと走った海、これからも一緒に走る31Dみんなの海と言います。海を通じて、過去の思い出、今回の思い出、そして今後の未来に期待を持ちながら‥キャンバスに黄色、赤色、青色と本来分からないと言っていた色を使って海を描いているのが印象的でした。凄く鮮やかで綺麗ですね…
今回の断章と、前回みさりんのイベントで母親や祖父が絡んできたことから、31Dはもしかしたら今後は家族絡みの話が多いのかもですね…個人的には今回4章前半にはあまりなかったカレンちゃんの話に深堀りがあったのが凄く良かったです。4章後半のストーリーも楽しみですね(*´ω`*)